帝都大学の准教授・湯川学(福山雅治)のもとを、医学部の新入生・古芝伸吾(村上虹郎)が訪ねてくる。湯川と伸吾は同じ高校の物理研究会の先輩・後輩という関係で、湯川は物理研究会のOBとして、高校生の伸吾に実験の指導もしていた。優秀な科学者だった伸吾の父のことも知る湯川は、伸吾が医学部に入学したことが意外だと話し、「君ほど優秀な人間なら、医療の分野でも人の役に立つ仕事ができるだろう」と伸吾の将来に期待を膨らませる。尊敬する湯川と出会えた喜びを姉の古芝秋穂(朝倉あき)に伝えようと、電話をする伸吾だが、その電話に出たのはなぜか警察の人間だった・・・。
5カ月後、フリーライターの長岡修(平原テツ)が自宅で後頭部を殴打され殺害された。現場には、ある動画ファイルが収録されたメモリーカードが残っていた。刑事・草薙俊平(北村一輝)、牧村朋佳(新木優子)らの捜査により、長岡は茨城県・光原市で計画中の科学技術に関する公共事業の反対派だったことが判明。その事業を推進するのが、代議士の大賀仁策(鈴木浩介)だった。
長岡が残した動画に突然倉庫の壁に穴が開いた奇妙な現象が映っているのを見た草薙は、部下の牧村を連れ、帝都大学の湯川のもとを訪ねる。草薙と牧村が動画を湯川に見せ、殺害された男性が長岡だと話すと、湯川と助手の栗林宏美(渡辺いっけい)は表情が一変する。長岡は殺害される数日前に湯川の研究室に訪れていたのだ。しかし湯川は、長岡が研究室に訪れたことを草薙と牧村には言わなかった。「映像が撮影された場所を見せてくれ」と話す湯川のただならぬ様子を気にかけつつ、草薙は牧村とともに現場へと向かう。一通り現場を見終えた湯川はおもむろに誰かに電話をかけるも、相手は電話に出ない。その電話の相手は伸吾だった。
その後、牧村と刑事・太田川稔(澤部佑)は、光原市で聞き込みを開始。大賀が講演でやってくると聞き、長岡との接点を探るため直撃を試みるが、秘書の鵜飼和郎(中村雅俊)に阻まれてしまう。 同じ頃、湯川は、「クラサカ工機」という町工場にいた。湯川は伸吾がなぜか帝都大学を入学直後に退学し、「クラサカ工機」に就職したという情報をつかんだからだった。湯川が工場内を見渡していると、制服姿の倉坂由里奈(森七菜)に声をかけられ、そこで湯川は伸吾の現状を知る。