1960年代から70年代を中心に女性解放運動のパイオニアとして活躍した、アメリカのフェミニズム活動家グロリア・スタイネムの物語を、「アリスのままで」のジュリアン・ムーアと「リリーのすべて」のアリシア・ビカンダーという2人のオスカー女優を主演に描いた伝記ドラマ。大学時代に留学したインドで男性から虐げられている女性たちの悲惨な経験を見聞きしたグロリアは帰国後、ジャーナリストとして働き始める。しかし、社会的なテーマの記事を書きたいと思っても、女だからとファッションや恋愛のコラムしか任せてもらえない。そこで彼女は、高級クラブの「プレイボーイ・クラブ」に自らバニーガールとして潜入し、その内幕を記事にして女性を商品として売り物にする実態を告発する。徐々に女性解放運動の活動家として知られるようになった彼女は1972年、仲間たちとともに女性主体の雑誌「Ms.(ミズ)」を創刊。未婚女性=Miss(ミス)や既婚女性=Mrs.(ミセス)とは別に、未婚・既婚を問わない女性の新しい敬称=Ms.として、全米各地の女性に受け入れられていく。若き日のグロリアをアリシア・ビカンダー、40代以降をジュリアン・ムーアが演じた。監督は「フリーダ」「アクロス・ザ・ユニバース」のジュリー・テイモア。