1922年。アメリカの科学雑誌「サイエンティフィック・アメリカン」は、本物と認められる心霊現象を見せてくれた霊媒師に対して、2500ドルの賞金を払うと公表。審査委員会には大学教授など、想像たるメンバーが顔を連ねた。そしてひとりのスペイン人がこの審査を受けにやってくる。そのスペイン人は、X線を感じる目を持っていると言う。そして、その目を使って、金属の箱を透視することができると説明した。科学者たちは、男に見えないよう字を書いた紙を、金属の箱に入れた。男は箱に額を当て、中の字を読み取ろうとする。そして男は見事、字を読み取った。何かのトリックに違いない。科学者たちは、何度もそれを見破ろうと実験を繰り返した。だが、実験は上手くいかず、認めざるを得ないという結果になった。
第1シリーズ