「オリエント急行殺人事件」の俳優・監督・演出家など多岐にわたって活動するケネス・ブラナーの半自伝的ドラマ。幼少期を過ごした北アイルランド・ベルファストを舞台に、9歳の少年を取り巻く日常と、激動の時代に翻弄(ほんろう)される故郷を描く。第46回トロント国際映画祭観客賞、第79回ゴールデングローブ賞脚本賞ほか受賞。
北アイルランド・ベルファストに暮らす9歳の少年バディは、仲の良い家族と友人たちに囲まれ、映画や音楽を楽しむ幸せな日々を過ごしていた。しかし1969年8月15日、プロテスタントの武装集団がカトリック住民を攻撃したことで、彼の穏やかな日常は一変。住民同士が顔なじみで一つの家族のようだったベルファストの街は、この暴動を境に分断されてしまう。住民の間の対立が激化し、暴力と隣り合わせの日々を送る中、バディの家族は故郷を離れるべきか否か苦悩する