舞台は大阪。
通天閣近くの薄汚れた雑居ビルに稽古場を置く小劇団『ENGINE』(エンジン)。
看板女優の山口麻依(生駒里奈)をはじめ若い劇団員たちは東京公演を間近に控え、寝る間も惜しんで稽古に励んでいた。
今回挑んでいる作品は、劇団の代表作『DICE』(ダイス)。
10年前に初演を行い、今作で初の東京進出を果たした劇団にとって想い出深い作品。それゆえ座長・重森(橋本じゅん)の気合いは普段以上で、劇団員たちの芝居の出来に納得がいかず不満を募らせていた。
そんな時…麻依は劇団事務所の資料庫で『DICE』と書かれた1本のVHSビデオテープを発見する。
そこには10年前の初演時の稽古風景が収められていたのだが…。
その映像を見た途端、麻依達の周囲では不可解な怪奇現象が起こりはじめる…。