物語は、世界的に有名なレジェ・ワインガイドの創設者/著者であり、ワイン学の権威でもあるアレクサンドル・レジェ(60歳)が東京の自宅で息を引き取るところから始まる。アレクサンドルが残した膨大なワインコレクション ― 専門家曰く“世界一のワインコレクション” ―を娘のカミーユが相続するためには、アレクサンドルの弟子で、若く聡明なワイン評論家・遠峰一青(とおみね いっせい)との対決に勝つことが条件だった。アレクサンドルの遺書には「一青は“魂の息子”」とあるが、果たしてアレクサンドルと一青の関係は…?