北海道出身・在住の直木賞作家・桜木紫乃が釧路を舞台に描いた小説を、佐藤浩市と本田翼の初共演で映画化。愛した女性を死に追いやった過去のある完治は、それから25年間、釧路の地で誰とも関わることなく、己を罰するように静かに暮らしていた。国選弁護人をしている完治はある時、椎名敦子という若い女性の弁護を担当するが、それをきっかけに敦子が自宅を訪ねてくる。敦子は完治にある人を探してほしいと依頼し、最初はその頼みを聞くつもりのなかった完治だったが、家族に見放され、誰にも頼ることなく生きてきた敦子の存在が、完治の止まっていた心を少しずつ動かしていく。監督は「はつ恋」「深呼吸の必要」などドラマ作品に定評のある篠原哲雄。音楽を小林武史が担当した。